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【第1章】アメリカに来て突きつけられた現実。 「あなたは何ができるの?」と問われて心が折れるまで。

アメリカで働けば道が開くと思っていました。
でも現実は、“あなたは何ができるの?”という残酷な問いから始まりました。


日本では「そつなくこなす」だけで生きてこられた

私は日本で派遣社員として、貿易事務や英語を使うオフィスワークを7年ほど続けてきました。
特別に専門性があるわけではありませんでしたが、どの職場に行っても問題なく仕事ができて、
気に入ってもらえれば長く働けました。

長期旅行をしたい時は契約満了で辞め、帰国したらまた同じ職場に戻る。
そんな自由な働き方でもそれなりに評価されて、“そつなくこなす人”として生きてこられました。

この働き方は私にはとてもあっていたし、こういう働き方を選んだことに1つも後悔していなくて、
行きたいところにも行けたし、やりたいこともやってきた。
なので自分なりに大満喫した20代を過ごしてきました。

ただ、その働き方は「誰でもできる仕事を丁寧にこなす人」という立場であり、
プロフェッショナルとしてのスキルが身についていく働き方ではありませんでした。

そのことに危機感も特に持たず、生き方としては十分満足していました。
アメリカに来るまでは。。。


アメリカでは “当たり前” が通用しない。突きつけられた専門性の壁

アメリカでの面接で最初に言われたのは、

「あなたは何ができますか?」

という問いでした。

日本ではほとんど聞かれなかったこの質問に、私は言葉が詰まりました。

アメリカの会社が求めているのは、

  • 具体的な成果

  • 専門的な経験

  • 即戦力であること

  • 会社に利益をもたらす能力

そして英語力。

日本で当たり前に通用していた「そつなく仕事ができる」という強みは、アメリカではほとんど武器になりませんでした。

私は自分のスキルのなさと英語力の不足を痛感し、
「私はいったい何ができるんだろう」
という自問自答に押しつぶされそうになりました。


それでも、面接では“キャラクターを気に入られて”即採用された

そんな中でも、ある会社は私をその場で採用してくれました。

英語での面接でしたが、私の雰囲気、キャラクターを気に入ってくれて、
その日のうちに「ぜひ一緒に働きたい」と言ってもらえました。

社員の方たちも本当に良い人ばかりで、職場の雰囲気も申し分ありませんでした。
入社3か月後には昇給もして、会社として私を高く評価してくれていたと思います。

でも不思議なことに、評価されているはずなのに、
自分の心はまったく救われていませんでした。


“給料分の利益を出して” という見えないプレッシャー

その会社では、事務だけをしていればよいわけではありませんでした。

  • 自分の給料分の利益をつくる

  • できればアシスタントをもう一人雇えるくらいの売上を出す

  • 新しい取引先を探す

  • 自分で仕事を広げ、会社の実利益をつくっていく

まだその分野に詳しくもなく、英語も完璧ではない私にとって、
このプレッシャーは想像以上に重いものでした。

毎日「結果」を求められ続け、
自分の力不足が突きつけられ続け、
職場に行くのが怖くなるほど追い詰められていきました。


昇給しても、評価されても、心が耐えられず退職した

3か月でで昇給して、周りから見れば順調に働いているように見えたと思います。
でも、私は自分の実力のなさに悩み続け、
期待に応えられない自分が怖くなってしまいました。

会社を辞めると決めた時、
「逃げた」と思われるのではないかという恐怖もありましたが、
心がこれ以上耐えられない状態でした。
これほど自分が無力と感じで仕事を辞めたのはこれが初めてでした。

自分は何もできない。
何をしてもダメなんじゃないか。

そんな気持ちでいっぱいでした。


旅行業に戻ると“魔法のようにできた”。でも自信にはならなかった

退職後、私は以前働いていた旅行会社に戻りました。

すると、驚くほどスムーズに仕事ができました。

  • 誰にも説明されなくてもすべて理解できる

  • 手順が自然と身体に入る

  • 利益をどこで生み出せるかも直感でわかる

  • 何もしなくても仕事がどんどん進む

  • 実際に利益を生むことができる

「私は旅行業が向いているんだ」と思いました。

でもそれと同時に、
“これは努力ではなく、ただの適性なんだ”
とも感じてしまいました。

だからこそ、ここでも自信を取り戻すことはできませんでした。


日系企業は受かりやすい。でもスキルが伸びない

アメリカで働いていると、

日系企業は受かりやすいけれど、仕事の内容は誰でもできるものが多い
という現実にも気づきます。

  • 専門性がつかない

  • 給料が低い

  • キャリアアップにつながりにくい

日系企業で働くことは安心感もありますが、
自分の能力が伸びる環境とは言い難い部分もあります。


でもアメリカ企業はハードルが高い。運転も英語もネックになる

一方でアメリカ企業で働くには、

  • 英語力

  • 専門知識

  • 自走力

  • “結果”を出せる強さ

が求められます。

さらに、カリフォルニアでは運転がほぼ必須

私はロサンゼルスに来てから事故に遭った経験があり、運転に強い恐怖心があります。

だから、アメリカ企業に挑戦したい気持ちはあっても、
英語と運転の壁が大きく立ちはだかっていました。

このジレンマは今でも続いています。


人と関わるのが怖くなり、“投資”という新しい道を模索した

アメリカで働く中で、
私は人と関わることが怖くなる瞬間がありました。

期待されるのが怖い。
英語で思っていることをすべて伝えられない。聞き取れない。
誰かに迷惑をかけるのが怖い。

そんな気持ちから、
自分の力で完結できる「投資」に興味を持つようになりました。
と思うようになりました。

これは逃げではなく、
私なりに“生きる道”を広げる選択でもあります。


まとめ:何の強みもない私でも、アメリカで生きている。それだけで少し誇り。

アメリカで働くと、日本では意識しなかった自分の弱さや不足に気づかされます。
私も何度も心が折れました。

それでも、なんとか今を生きながら、
自分の進み方を探している途中です。

胸を張れるような成功談ではありませんが、
同じように悩んでいる誰かの心が少しでも軽くなれば嬉しいです。

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