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【第2章】日系企業の給料のリアルと、旅行会社で見つけた“意外な適職”

アメリカに来て働くようになってから、
私は日系企業と外資系企業という、全く違う働き方を経験してきました。

そこで痛感したのは、
アメリカで働くということは、“日本の感覚のままでは通用しない”という現実。

そして同時に、
“意外なところに自分の適職がある”という発見でした。

この記事では、

  • 日系企業で感じた働きにくさ

  • 給料の厳しい現実

  • 旅行会社で見つけた天職

  • それでも辞めることを選んだ理由

すべて、私自身の体験として率直に書いていきます。


日系企業は、日本の働き方+アメリカ流が混ざった独特の文化

アメリカの日系企業には、
日本から来ている駐在員の方々が必ずと言っていいほど混ざっています。

そのため、働き方は

「日本企業の文化」×「アメリカの環境」

という独特のハイブリッドになります。

一見すると良いとこ取りのようですが、実際には
日本の“悪いクセ”が残りやすいと感じました。


◼ 会議が長め、決断が遅め

日系企業では、

  • 長い会議

  • 報告→承認→実行の流れが遅い

  • 何人もの許可が必要

  • ミーティングが多い

  • 有給が取りにくい

アメリカ企業のスピード感には遠く及びません。


◼ 日本のマニュアル文化が強い

  • メールの書き方

  • マニュアルの作成

  • 手順の統一

  • 丁寧なクオリティ管理

新卒の社員にはとてもありがたい環境かもしれませんが、
ある程度経験がある私からすると正直 “縛りが強い” と感じることも多かったです。


◼ 「空気を読む」文化が残っている

アメリカでは、有給の取得もそれこそランチも
割と自分の都合で自由にしてよいのが当たり前ですが、
日系ではどうしても

  • 周りの目

  • 席を外すタイミング

  • 仕事の進め方

こうした日本的な“空気”が残っていました。


日系企業の給料は想像以上に低い。アメリカの物価と合っていない

日本では、
「月30万円」と聞けば十分暮らせるイメージがあります。

しかしアメリカでは違います。

月30万円では、半分以上が家賃で消える。

アメリカの大都市では生活コストが異常に高く、

  • ハワイ → 年収1000万円以下は低所得

  • ロサンゼルス → 同じく年収1000万円以下低所得レンジ

  • サンフランシスコ → 年収1500万円以下は低所得

  • ニューヨーク → 年収2000万円以下は低所得

と言われるほどです。

もちろん、誰もがそんな収入を得られるわけではありません。
そのレベルの収入に届くのは、
医師、弁護士、エンジニアなど、明確な専門職です。

その結果、
貧富の差が極端に広がり、ホームレスも増え、治安も悪化するという現象が起きています。


それでもアメリカの最低時給はどんどん上がっている

カリフォルニアでは、
マクドナルドの時給が $20(約3000円)になってきています。

しかし、
日系企業の事務職は依然として $19〜$25が多い。

最低時給とほぼ変わらないレベルです。

▶ サーバー(飲食店接客)のほうが稼げるケースも

サーバーは基本給$18ほどですが、
チップが入ると**$25〜$35**になります。

つまり、
日系企業の事務よりも高収入になる場合が普通にありえる。

もちろん保険を含めた総合的な福利厚生は企業によりますが、
“時給だけ”を見ると、正社員より飲食店のほうが稼げる不思議な状況です。

サーバーの仕事を下に見るわけではなく、
ただ、

「どちらが自分にとって良い働き方なのか」を選ぶ必要がある
になっていると実感しています。


旅行会社で気づいた。“これは天職かもしれない”


私は再び旅行会社に戻りました。

そこで私は初めて
“努力している感覚がないのに、成果が出せる仕事”
に出会いました。


◼ 見積もり → 受注 → 当日のアテンドまで全部担当

私は、典型的な旅行手配の流れを
全部一人でこなしていました。

  • 見積もり作成

  • 現地コーディネート

  • 当日のツアーアテンド

  • リスク管理

  • トラブル対応

  • 請求手続き

ここまでやっても、特に苦労を感じませんでした。
コロナご旅行者が復活して忙しい時期でしたので、
忙しさは感じていましたが、仕事内容を難しいと感じたことはありませんでした。


◼ リスク管理も直感でできる

ツアー中、お客様が聞きたいこと、
気になること、
注意すべきこと…

すべてが自然に閃きます。

観光でも、移動でも、食事でも、
「この年齢層ならここはサポートが必要だな」
「こういうタイプのお客様はこうしたいだろうな」
と気づけたので、事前に準備することができたこともあって、
手配上の大きなミスは一度もありませんでした。


◼ お客様から「最高のツアーだった」と言ってもらえる理由

私は自分自身も旅行が好きで、もともと世話焼きな性格です。

だからこそ、
必要なケアを“ちょうど良いタイミング”で自然と提供できました。

  • 先回りしてサポート

  • 小さな不安を取り除く

  • 言葉にされる前に要望を察知

  • 予想外の問題を未然に防ぐ

旅行会社は
頭脳よりも“気をまわす力”が重要な世界

私はそこに強みがあったんだと思います。


それでも旅行会社を辞めた理由:成果より勤続年数重視の給与システム

旅行会社を辞めるとき、
私は本気で悩みました。

「こんなに苦労せず稼げる仕事を辞めていいのか?」

しかし、旅行会社はコミッション制ではなく、
どれだけ成果を出しても日本方式の評価制度でした。

  • 実績より勤続年数

  • 年齢で基本給が決まる

  • 成果による給与反映はわずか

  • アメリカの生活費に追いつかない収入

納得できる給料提示がなかったため、
続けることが難しくなりました。


アメリカで働く現実:やりたいことよりも「働ける環境」が優先される

海外で働くことは刺激的で楽しい一方で、
私のように専門スキルを持たずに来た場合、
やりたい仕事より「今自分ができる仕事」を選ばざるを得ない現実があります。

  • 英語力

  • 通勤(運転の問題含む)

  • 給料

  • 福利厚生

  • 自分の生活レベル

こうした条件で仕事を選ぶと、
どうしても興味やキャリアアップは後回しになりがち。

私はまさにその状況にいます。


手に職がある人は挑戦する価値がある国。でも、職なしで来るといばらの道。

アメリカは、
スキルがある人には本当にチャンスが大きい国だと感じます。

英語+専門性があれば、
ちゃんと収入に跳ね返ってきます。

でも、
なんとなく来て、ここから道を探そうという人には本当に厳しい

私もその中間で、迷いながら模索を続けています。


まとめ:日系企業も旅行会社も、私に必要だった経験

日系企業では
“日本の働き方をアメリカで続けることの難しさ”
を学びました。

旅行会社では
“自分の天職がどこにあるのか”
を知りました。

どちらも経験したからこそ、
今の私がいます。

次の記事では、
私が最終的にフルリモートという働き方に移行した理由と、その探し方についてお話しします。

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